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カマキリの卵を育てる

 すみれ学級に入ると、「校長先生、見てみて~」と男の子がカマキリの卵を見せてくれました。プラスチックケースの中に、泡状のものが固まった卵鞘(らんしょう)が、3本の小枝にそれぞれ付いていました。一つの卵鞘から、多いときには数百の小さなカマキリが生まれてくるそうです。男の子は、この他にカブトムシの幼虫が5匹いる別のケースも、自慢げに見せてくれました。

 「小さいカマキリが生まれてくるの、楽しみだね」と言うと、男の子は「うん!」とうなづいていましたが、恐らくその光景が教室に展開するのを想像した担任の先生が、眉をひそめてその話を聞いていたので、私は少し可笑しかったです。